介護福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問114 (総合問題 問1)

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問題

介護福祉士試験 第38回(令和7年度) 問114(総合問題 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。

〔事例〕
Aさん(66歳、女性)は、一人息子と二人で暮らしている。会社の趣味サークルや地域活動に熱心に参加してきた。半年前に、長年勤めた仕事を定年退職して、継続雇用で週2日の勤務になった。その頃から不眠を訴え、疲れやすく気持ちが落ち込む日が増えてきた。しばらくすると、睡眠中に大声をあげたり、息子の部屋までふらふらと歩いてきたり、自室のカーテンの花柄が動いて怖いと話したりするようになった。近隣の大学病院を受診した結果、手足の震え、小刻みな歩行、顔のこわばりなどがみられ、レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の診断を受けた。
Aさんは、趣味活動や自宅で息子と過ごすことを優先し、これからの生活を楽しみたいと考えて、仕事を辞めた。そして、安全に歩く力を維持するために介護サービスを活用しようと考えた。Aさんは要支援2の認定を受けて、介護予防通所リハビリテーションの利用を始めた。

Aさんの手足の震えは、ある体内物質の影響によって生じている。
次のうち、その体内物質に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • メラトニン(melatonin)
  • ドーパミン(dopamine)
  • アドレナリン(adrenaline)
  • コルチゾール(cortisol)
  • グルカゴン(glucagon)

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、レビー小体型認知症の知識を問われます。

レビー小体型認知症の症状の1つに、パーキンソン症状があります。

パーキンソン症状は手足の震え等の運動障害が現れ、

ドーパミンの機能低下により起こると考えられています。

選択肢1. メラトニン(melatonin)

誤りです。

メラトニンは睡眠や体内時計に関わるホルモンです。

朝に太陽の光を浴びることによりメラトニンが減少し、覚醒します。

起床後、一定時間が経つとメラトニンが分泌され、睡眠を促します。

このサイクルを司っています。

選択肢2. ドーパミン(dopamine)

正解です。

レビー小体型認知症の人は、脳内のレビー小体というたんぱく質が、

ドーパミンを作り出す神経細胞を攻撃し、ドーパミンが減少することにより、

手足の震え等が起きると考えられています。

選択肢3. アドレナリン(adrenaline)

誤りです。

アドレナリンはストレス反応に関わるホルモンです。

強いストレスを受けた時、心拍数等を上げる作用があります。

興奮により震えが起きることはありますが、

レビー小体型認知症のメカニズムとは異なります。

選択肢4. コルチゾール(cortisol)

誤りです。

コルチゾールもアドレナリンと同様にストレスに関わるホルモンですが、

アドレナリンと違いストレスを受けた際、

体内のエネルギー代謝を促進する作用や血圧を維持する役割があります。

選択肢5. グルカゴン(glucagon)

誤りです。

グルカゴンとは、体内にエネルギーとして貯蔵されているグリコーゲンを、

ブドウ糖(グルコース)に分解する役割があります。

レビー小体型認知症の症状とは直接関係がありません。

まとめ

パーキンソン症状とドーパミンを知識として結び付けることが一番ですが、

一般知識としてアドレナリンやメラトニンを知っていると選択肢から外すことが出来ます。

テレビ等のメディアでもアドレナリンとメラトニンは解説されていることがあるので、

一般論として覚えておくと良いでしょう。

グルカゴンのグルは糖に関わる物質と覚えておくと選択肢から除外できます。

コルチゾールも比較的耳にすると思うので、覚えておきましょう。

 

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02

この問題は、「レビー小体型認知症でみられるパーキンソン症状と、それに関係する体内物質」について問う問題です。

 

特にポイントとなるのが、

・手足の震え

・小刻みな歩行

・顔のこわばり

という症状から、パーキンソン病→ドーパミンと結び付けられるかがポイントです。

 

以下が解説です。

選択肢1. メラトニン(melatonin)

不正解

 

メラトニンは主に、睡眠や覚醒リズムに関係するホルモンです。脳の松果体から分泌され、夜間に増加することで睡眠を促す働きがあります。したがって、メラトニン→睡眠と覚えましょう。

選択肢2. ドーパミン(dopamine)

正解

 

ドーパミンは、脳内で働く神経伝達物質の1つです。運動の調節や意欲、報酬などさまざまな機能に関係しています。特に重要なのが、運動機能の調節です。

パーキンソン病では、このドーパミンを作る神経細胞が減少→運動の調節がうまくいかなくなる→パーキンソン病が現れます。代表的には、

・振戦

・筋固縮

・小刻み歩行

などがあります。

選択肢3. アドレナリン(adrenaline)

不正解

 

アドレナリンは、交感神経・ストレス反応などに関係します。緊張や恐怖などの場面で心拍数が上がる、血圧が上がるなどの反応を起こします。

選択肢4. コルチゾール(cortisol)

不正解

 

コルチゾールは、副腎皮質ホルモンです。ストレス反応や血糖値の調節などに関係しています。いわゆる「ストレスホルモン」として知られています。今回のような、パーキンソン病→ドーパミンという問題とは関係しません。

選択肢5. グルカゴン(glucagon)

不正解

 

グルカゴンは、血糖値を上げるホルモンです。膵臓から分泌され、血糖値が低下したときに血糖値を上げる方向に働きます。対になるものとして、インスリン→血糖値を下げる グルカゴン→血糖値を上げると覚えると便利です。

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