介護福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問111 (介護過程 問6)
問題文
〔事例〕
Aさん(78歳、女性、要介護1)は、軽度の認知症(dementia)があり、通所介護(デイサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。一人娘が近くに住んでいる。最近、近所の人から娘に、「決められた日以外にごみを出しているので、そっと片付けているの」と連絡があった。
翌日、娘がAさんの自宅に行くと、部屋の中に弁当の空の容器がそのまま残されていた。心配した娘が同居を勧めたが、Aさんは、「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言った。話し合いの結果、娘が夕方に様子を見に行くことになった。
Aさんは、通所介護(デイサービス)を休むことなく利用していたが、ある日の迎えのとき、担当の介護福祉職に、「今日は行きたくない」と言って利用を拒否した。娘が理由を聞くと、「クイズの時間になると利用者のBさんに、あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話した。娘はAさんの様子を介護福祉職に伝えた。
Aさんの娘から連絡を受けた通所介護(デイサービス)では、介護過程の再アセスメントをすることになった。
次のうち、Aさんの再アセスメントで重視すべき情報として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第38回(令和7年度) 問111(介護過程 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
Aさん(78歳、女性、要介護1)は、軽度の認知症(dementia)があり、通所介護(デイサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。一人娘が近くに住んでいる。最近、近所の人から娘に、「決められた日以外にごみを出しているので、そっと片付けているの」と連絡があった。
翌日、娘がAさんの自宅に行くと、部屋の中に弁当の空の容器がそのまま残されていた。心配した娘が同居を勧めたが、Aさんは、「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言った。話し合いの結果、娘が夕方に様子を見に行くことになった。
Aさんは、通所介護(デイサービス)を休むことなく利用していたが、ある日の迎えのとき、担当の介護福祉職に、「今日は行きたくない」と言って利用を拒否した。娘が理由を聞くと、「クイズの時間になると利用者のBさんに、あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話した。娘はAさんの様子を介護福祉職に伝えた。
Aさんの娘から連絡を受けた通所介護(デイサービス)では、介護過程の再アセスメントをすることになった。
次のうち、Aさんの再アセスメントで重視すべき情報として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 通所介護(デイサービス)を利用しない日の過ごし方
- 通所介護(デイサービス)での様子
- 通所介護(デイサービス)の利用継続に関する娘の意見
- 通所介護(デイサービス)の迎えを担当した介護福祉職の印象
- 通所介護(デイサービス)以外のサービスを利用することへの意向
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、「介護過程における再アセスメントで、どのような情報を重視して収集・確認すべきか」を問う問題です。
特に重要なのは、
・再アセスメントとは何か
・なぜ再アセスメントを行うのか
・利用者様本人の現在の状態をどう把握するか
・推測や一人の意見ではなく、客観的な情報を集める
という点です。
今回のケースでは、Aさんが突然「行きたくない」と言ってデイサービスの利用を拒否しています。さらに理由として、「クイズの時間になると利用者のBさんに、あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話しています。したがって、まず確認すべきなのは「デイサービスでのAさんの過ごし方・様子」です。
※再アセスメントとは?
介護過程は、おおまかに、アセスメント→生活課題の明確化→介護計画の立案→実施→評価→再アセスメントという流れを繰り返します。利用者様の状態や環境、希望などは変化するため、「今のAさんはどういう状態なのか?」を改めて確認する必要があります。これが再アセスメントです。
不正解
Aさんの生活全体を把握するうえでは、意味のある情報です。しかし今回の再アセスメントで、最も優先すべき情報とはいえません。今回の直接的な問題は、「デイサービスに行きたくない」という利用拒否です。したがってまずは、「デイサービスの日に何が実際に起きているのか」を確認することが優先されます。
正解
今回の再アセスメントでは、Aさんのデイサービスでの実際の様子を確認することが非常に重要です。例えば、
・Bさんとの関係はどうなのか
・Bさんに実際に注意されているのか
・Aさんのそのときの表情はどうなのか
・他利用者様や職員との関係はどうなのか
など、さまざまな情報を確認します。
「本人の情報」と「客観的な情報」の両方が大切です。
不正解
娘の意見も、家族から得られる情報としては大切です。しかし、再アセスメントの中心はAさん本人です。娘が「デイサービスの利用を続けてほしい」と言ったとしても、それだけではAさんの希望や状態を判断することはできません。
不正解
介護福祉職の印象だけでは、十分なアセスメント情報とはいえません。介護過程では、客観的・具体的な情報が重要です。
不正解
これも本人の意向を確認するという意味では重要です。しかし、順番を考える必要があります。Aさんがデイサービスの利用を突然拒否した原因が十分に分かっていない段階で、他のサービスの利用を提案するのは不適切です。まずは現在のデイサービスで何が実際の起きているのかを確認します。そのうえで、
・環境調整
・Bさんとの関係調整
・職員の関わり方の工夫
などを検討します。
介護現場では、利用者様が突然「〇〇したくない」「〇〇さんが苦手」と言うことが珍しくありません。まず本人の話を聞き、本人の言葉や事実確認、職員の観察、周囲からの情報を組み合わせて、実際に何が起きているのかを確認しましょう。
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02
この問題は、認知症の利用者についてのアセスメントについて問われます。
アセスメントは利用者本人を深く知る上で重要な業務となります。
サービス提供はアセスメントによって得た情報から検討されます。
誤りです。
デイサービスを利用しない日の過ごし方も重要な情報ですが、
Aさんは当初、デイサービスに通いたい意向を示していたにも関わらず、
後に利用拒否を示している為、デイサービスでの過ごし方が重要になります。
正解です。
Aさんは、デイサービスに通いたい意向を示していましたが、
その後利用拒否を示している為、デイサービスでの様子が重要な情報となります。
Aさんにとっての生活課題は他にもありますが、デイサービスには通いたい気持ちもある為、
Bさんとの人間関係が一番重要な生活課題と読み取れます。
誤りです。
Aさんのアセスメントについては、
Aさんのニーズを汲み取ることが重要であり、
家族の意見も大事ですが、Aさん自身の気持ちに寄り添うことが一番大切です。
誤りです。
Aさんのアセスメントをする上で、介護福祉職のとった対応も大事ですが、
一番はAさん自身のニーズを汲み取ることが重要です。
また、印象は主観的な情報で不確実な為、アセスメントにおいて適切ではありません。
誤りです。
Aさんは当初デイサービスに通いたいと言っています。
Bさんとの人間関係により利用拒否がありますが、
その情報だけですぐにデイサービス以外の利用検討を行うことは適切ではありません。
まずは現在の課題に対する改善策を実行し、
その上でデイサービスの継続利用意向をヒアリングします。
AさんはBさんとの人間関係により利用拒否をしているものの、
当初はデイサービスに通いたいと言っている為、
デイサービスそのものが嫌というわけではないと想定されます。
よって、デイサービス以外の利用意向を聞くことは時期尚早です。
また他者の意見や印象ではなく本人のニーズが最も重視されます。
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