介護福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問87 (認知症の理解 問7)

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問題

介護福祉士試験 第38回(令和7年度) 問87(認知症の理解 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

認知症(dementia)の人への環境の配慮に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 視覚的認識を容易にするために、廊下の手すりに色をつけて目立つようにする。
  • 聴覚に影響を与えるために、ピクトグラム(pictogram)を表示する。
  • 音の選択的聴取の力を高めるために、BGM(background music)の音量を大きくする。
  • 穏やかに生活するために、居室の光の刺激を強くする。
  • 落ち着く空間をつくるために、居室を細かい模様の壁紙で統一する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、認知症の人が穏やかで自立した生活を送るために不可欠な「環境への配慮や調整」について、その基本的な視点と適切なアプローチを問うものです。

 認知症の人は、脳の機能低下により周囲の状況を正しく認識したり、変化に適応したりすることが難しくなります。

不安や混乱を招かないよう、本人の視点に立った物理的・精神的な環境づくりのポイントを整理しましょう。

選択肢1. 視覚的認識を容易にするために、廊下の手すりに色をつけて目立つようにする。

認知症が進行すると、視覚的な認識力や空間認識能力が低下し、壁と手すりの区別がつきにくくなることがあります。

そのため、壁の色とはっきりとした色を手すりにつけることは、

本人が手すりの位置をパッと視覚的に認識しやすくするための非常に有効な配慮です。

選択肢2. 聴覚に影響を与えるために、ピクトグラム(pictogram)を表示する。

×

ピクトグラム(絵文字・図記号)は「聴覚」ではなく、「視覚」に働きかけて情報を伝えるための工夫です。

選択肢3. 音の選択的聴取の力を高めるために、BGM(background music)の音量を大きくする。

×

BGMの音量を大きくすることは、音の選択的聴取の妨げとなって混乱を招く原因になります。

選択肢4. 穏やかに生活するために、居室の光の刺激を強くする。

×

居室の光の刺激を強くすることは、脳に過剰なストレスを与え、興奮や不眠、幻視などを引き起こす原因になります。

選択肢5. 落ち着く空間をつくるために、居室を細かい模様の壁紙で統一する。

×

細かい模様の壁紙で部屋を統一することは

視覚的な幻覚(幻視や錯視)を誘発し、本人を強い不安や恐怖に陥れる原因になります。

落ち着く空間にするための適切な環境配慮は、

模様のないシンプルでなじみやすい無地の壁紙(ベージュや淡いパステルカラーなど)を選ぶことです。

まとめ

認知症の人への環境配慮は、脳の機能低下による「捉え方の変化(見え方・聞こえ方の障害)」に合わせた調整が鉄則です。

「不要な刺激(雑音・派手な柄)は引き算し、必要な情報(手すりや目印)だけを視覚的に強調する」という基本原則を押さえておきましょう。

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02

この問題は、認知症の人における環境配慮について問われます。

認知症の人は、認知機能の低下により、受け取る情報の認識が難しくなります。

環境の工夫により、認識する機能をサポートしていくことが重要です。

選択肢1. 視覚的認識を容易にするために、廊下の手すりに色をつけて目立つようにする。

正解です。

記述の通り、廊下の手すりに色をつけて目立つようにすることにより、

壁との違いがはっきりわかり、視覚的認識を容易にすることができます。

選択肢2. 聴覚に影響を与えるために、ピクトグラム(pictogram)を表示する。

誤りです。

ピクトグラムは聴覚ではなく、

視覚的な情報を支援するための図や記号になります。

従って、適切ではありません。

選択肢3. 音の選択的聴取の力を高めるために、BGM(background music)の音量を大きくする。

誤りです。

BGMの音量を大きくすると聴覚への刺激が強く、

認知症の人にとっては、驚いてしまったり、恐怖感を与えてしまう可能性があります。

選択肢4. 穏やかに生活するために、居室の光の刺激を強くする。

誤りです。

居室の光の刺激を強くしてしまうと、

認知症の人にとっては、強い刺激により興奮状態になりやすく、

リラックスして過ごすことができない可能性があります。

選択肢5. 落ち着く空間をつくるために、居室を細かい模様の壁紙で統一する。

誤りです。

居室を細かい模様の壁紙で統一すると、

認知症の人にとっては、虫等に誤認し、

恐怖感や不快感を与えてしまう可能性があります。

まとめ

認知症の人が不適切な刺激や認識の難しい情報を受け取ると、

不快感だけでなく、その後BPSDを発症することも考えられます。

本人にとって快適な環境や、情報を認識しやすい環境を整えることが、

BPSDの軽減や、本人らしい生活につながります。

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