介護福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問124 (総合問題 問11)

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問題

介護福祉士試験 第38回(令和7年度) 問124(総合問題 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。

〔事例〕
Aさん(50歳、男性、障害支援区分4)は、1年前の交通事故の後遺症で、右片麻痺(みぎかたまひ)、高次脳機能障害(higher brain dysfunction)、失語症(aphasia)となった。現在は障害者支援施設で生活している。日中は、車いすに座って過ごしているが、すぐに右肩が下がり上半身は右へ傾いた姿勢になる。ある日、B介護福祉職がAさんに姿勢の傾きを直す方法を伝えようとすると、Aさんは大声でどなり、物を投げた。B介護福祉職は、以前からAさんとのコミュニケーションに悩んでいたため、C介護主任に相談することにした。C介護主任の問いかけに答えるなかで、B介護福祉職は自分自身の言動を振り返ることができ、Aさんに伝わらない焦りと、子どもに言い聞かせるような口調が、Aさんの感情を害していたことに気づいた。その後、コミュニケーション方法を工夫し、Aさんに姿勢の傾きを直す方法を説明し、同意を得ることができた。
毎週、Aさんは妻との面会を楽しみにしている。しかし、妻はAさんの将来に不安を感じて、B介護福祉職に、「夫の障害について、情報交換や勉強がしたい。そのようなところがあれば紹介してほしい」と相談した。

B介護福祉職は、Aさんが車いすで良肢位を保つことができるように、クッションを使用することにした。まず、B介護福祉職はAさんの上半身を起こし深く座り直してもらった。
次のうち、B介護福祉職がクッションを挿入する位置として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 背中とバックサポートの間
  • 左大腿部(ひだりだいたいぶ)と座面の間
  • 両下腿(りょうかたい)とレッグサポートの間
  • 右大腿部(みぎだいたいぶ)と左大腿部の間
  • 右上肢と右アームサポートの間

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、「右片麻痺がある利用者様が、車いす上で身体が右側に傾くのを防ぎ、良肢位を保つためにクッションをどこに入れるのが適切か」を問う問題です。

 

最大のポイントは、「右肩が下がり、上半身は右へ傾いた姿勢になる」という点です。

 

※良肢位とは?

身体の関節や筋肉に無理な負担がかからず機能を保ちやすい姿勢のことです。

選択肢1. 背中とバックサポートの間

不正解

 

バックサポートとは、車いすの背もたれです。ここにクッションを入れると、背中を支えること自体はできます。しかし、Aさんは上半身が右へ傾いている状態です。この状態でバックサポートの間にクッションを入れるだけでは右側の傾きを支えることができないため不正解です。

選択肢2. 左大腿部(ひだりだいたいぶ)と座面の間

不正解

 

Aさんは右側に傾いています。したがって、左大腿部と座面の間にクッションを入れても、右上半身の傾きを直接支えることにはなりません。今回必要なのは、麻痺側である右側を支えることです。

選択肢3. 両下腿(りょうかたい)とレッグサポートの間

不正解

 

この部分にクッションを入れるのは、下肢を支えたり足の位置を安定させる、下肢の落下を防ぐなどの場合に有効です。今回の事例には当てはまりません。

選択肢4. 右大腿部(みぎだいたいぶ)と左大腿部の間

不正解

 

これは両足の間にクッションを入れる方法です。下肢の位置を安定させる目的では使用できます。例えば、股関節の内転を防ぐ、下肢の位置を整えるなどの場合です。

選択肢5. 右上肢と右アームサポートの間

正解

 

Aさんは右麻痺があり、右肩が下がり、上半身は右へ傾くという状態です。右上肢と右アームサポートの間にクッションを入れることで、

・右上肢を安定させる

・右肩の下がりを抑える

・右側への身体の傾きを抑える

・安定した座位を保つ

ことにつながります。

まとめ

介護の現場では、車いすに座っている利用者様の姿勢を整えるとき単に「まっすぐ座らせる」のではなく、なぜ身体が傾いているのかを同時に確認することが重要です。また、本人の身体状況や車いすの適合状態を確認し、必要に応じて看護職やリハビリスタッフ、福祉用具スタッフなどとも連携することがポイントです。

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02

この問題は、右傾きがある人へのポジショニングについて問われます。

一般的に、麻痺や筋力不足により、姿勢不良が見られることがあります。

これらの対応策の1つとして、クッションを用いた姿勢保持を行う手法があります。

介護現場では頻繁に見られる知識、技術となります。

選択肢1. 背中とバックサポートの間

誤りです。

バックサポートとは、背もたれの部分にあたります。

背中とバックサポートの間にクッションを挿入することは、

上半身が後傾する利用者に対し有効な場合もありますが、

右傾きにの予防にはなりません。また浅座りになり、

クッションの厚みによっては車いすから転落しやすい不安定な姿勢となります。

選択肢2. 左大腿部(ひだりだいたいぶ)と座面の間

誤りです。

左大腿部は左の太ももにあたる部分です。

左大腿部と座面の間にクッションを挿入すると、

左半身が上がってより右傾きを助長し、右アームサポートへの圧迫や、

車いすからの転落を招いてしまうリスクがあります。

選択肢3. 両下腿(りょうかたい)とレッグサポートの間

誤りです。

下腿とは、膝から足首までの部分を言います。

両下腿とレッグサポートの間に挿入するのは、

膝の拘縮が強い利用者に行うことがありますが、

右傾きの改善策とはなりません。

選択肢4. 右大腿部(みぎだいたいぶ)と左大腿部の間

誤りです。

右大腿部と左大腿部はそれぞれ両方の太ももにあたります。

それぞれの間にクッションを挿入することは、

膝や大腿部の内転が強い場合に予防として用いることがありますが、

右傾きの改善策とはなりません。

選択肢5. 右上肢と右アームサポートの間

正解です。

アームサポートとは車いすのひじ掛け部にあたります。

Aさんは右片麻痺により、右半身が傾いた姿勢になりやすいです。

記述の通り、右上肢と右のアームサポートの間にクッションを挿入することで、

右への傾きを予防することができます。

まとめ

バックサポートは背もたれの部分を言います。

アームサポートはひじ掛けの部分を言います。

大腿部は太ももを指します。

通常、傾く方向にクッション等をはさむことで姿勢を改善することができます。

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