介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問50 (障害の理解 問2)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問50(障害の理解 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、障害者のエンパワメントに関するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 障害のある人が障害のない人と同等に生活し、活動する社会を目指す。
  • 専門職が主導し、障害がある人は受動的に支援を受ける。
  • 障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する。
  • 障害のある人が、主体性や人権が守られないことに耐える。
  • 障害のある人が、医学的リハビリテーションを受ける。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する。」です。

 

エンパワメントとは、外から力を与えることではなく本人がもともと持っている力や可能性に気づき、それを活かす力を引き出す支援のあり方を指します。

 

この考え方では、支援者が主導するのではなく、本人の意思決定や主体性を尊重することが基本です。

大切なのは、「できないこと」に注目するのではなく、「できること」や「本人のやりたいこと」に目を向ける姿勢です。

エンパワメントの選択肢では、「本人の力を引き出す」「主体性を支える」といったキーワードが正答につながりますよ。

選択肢1. 障害のある人が障害のない人と同等に生活し、活動する社会を目指す。

これはノーマライゼーションの考え方を示しています。

ノーマライゼーションは、障害のある人もない人も、同じように普通の生活を送れる社会をつくることを目指す理念です。

社会全体の在り方を示すこの選択肢は、エンパワメントとは視点も目的も異なる点に注意しましょう。

選択肢2. 専門職が主導し、障害がある人は受動的に支援を受ける。

この選択肢は、従来型の「保護的な支援」の考え方に近い内容です。

つまり、「支援者が守る・決める」といった方向性であり、エンパワメントの本質である「本人が自ら選び、行動する」という考え方とは対極にあります。

選択肢3. 障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する。

正解。

この選択肢は、エンパワメントの基本的な定義に最も忠実な内容です。

本人が自分にもできることがあると実感することで、前向きな行動や人生への姿勢が自然と変わっていきます。

 

試験では、「支援者が何かをしてあげる」という表現よりも、本人が自ら力を発揮できるように支える視点を選ぶことがポイントですよ。

選択肢4. 障害のある人が、主体性や人権が守られないことに耐える。

耐える」という言葉が使われている時点で、エンパワメントの考え方とは真逆の立場になります。

支援は、本人の尊厳や権利を守ることを出発点とすべきであり、「我慢を求める関わり」は適切ではありません。

選択肢5. 障害のある人が、医学的リハビリテーションを受ける。

これは医療的なアプローチの説明であり、「生活」「人間関係」「社会参加」といった視点から本人の力を引き出すエンパワメントの考え方とは異なります

たしかにリハビリは大切な支援ですが、それ自体がエンパワメントではなく、「どう関わるか」「本人の思いが活かされているか」が問われます。

まとめ

選択肢の中に自己決定」「気づく」「主体的に」「できること」「強みといった言葉が出てきたら、それはエンパワメントの視点に基づいた内容である可能性が高いといえます。

 

反対に、「受動的」「従う」「我慢する」「専門職が主導する」といった表現があれば、エンパワメントとは逆の考え方を示していると判断できます。

 

試験では、「誰が主体となっているか」に着目して選ぶことが、正解にたどり着く大きなヒントになりますよ。

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02

正解は「障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する」です。

 

障害者のエンパワメントとは、障害のある人が本来持っている力を引き出し、
本人が決定や選択ができるようにするものです。

また、社会的な障壁や偏見を取り除くことも含まれています。

選択肢1. 障害のある人が障害のない人と同等に生活し、活動する社会を目指す。

不適切

 

この説明は、エンパワメントではなく、ノーマライゼーションの説明です。
どちらも障害に関するものですが、目的や考え方は違うので注意しましょう。

選択肢2. 専門職が主導し、障害がある人は受動的に支援を受ける。

不適切

 

この考え方は、さまざまな問題点を抱えており、
現代では社会面や生活面に目を向けた考え方に変わっています。

選択肢3. 障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する。

適切

 

この選択肢がエンパワメントとして適切です。
自己理解を深め、自分の強みや弱みを本人が理解し、
課題解決に向けて行動することになります。

選択肢4. 障害のある人が、主体性や人権が守られないことに耐える。

不適切

 

守られることに耐えるというのは、エンパワメントとはかけ離れています。
人権を擁護し、主体性を尊重して行くことが重要です。

選択肢5. 障害のある人が、医学的リハビリテーションを受ける。

不適切

 

医学的リハビリテーションを受けることは、
エンパワメントにも関係してきますが、最も適切とはいえません。
ひっかからないように注意しましょう。

まとめ

今回は、障害者のエンパワメントに関する問題でした。

 

このような問題は、目的や考え方、誰の目線での考え方なのか
しっかりと把握しておきましょう。
 

全く違ったものもありましたが、結果的に似ているものもあるため、
混在しないような線引きが重要です。

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03

エンパワメントを理解するには、

ストレングスも同時に理解する必要があります。

 

ストレングスは、

利用者の強みや長所に注目し、
それらをエネルギーや燃料にしてエンパワメントへ繋げていきます。
 

エンパワメントは、
意欲、経験、人柄、人間関係などのストレングスを燃料にし、

力(知力、体力、適応力、経済力、生命力… etc) に昇華させて、

主権や権利を獲得することです。

選択肢1. 障害のある人が障害のない人と同等に生活し、活動する社会を目指す。

×:誤りです。

 

これは、ノーマライゼーションソーシャルインクルージョンの考え方です。

選択肢2. 専門職が主導し、障害がある人は受動的に支援を受ける。

×:誤りです。

 

これは、クライアントの自主的な行動につなげるエンパワメントとは

真逆の考え方です。

この選択肢は、パターナリズムに近い内容となっています。

選択肢3. 障害のある人が自らの能力や長所に気づき、課題に対応する。

○:正しいです。

 

選択肢の通りですが、

エンパワメントは自分で何でもできることではなく、

必要な時に助けてもらえること、

助けてくれる人がいることも、

大切なエンパワメントです。

選択肢4. 障害のある人が、主体性や人権が守られないことに耐える。

×:誤りです。

 

主権や人権が守られないことは、

エンパワメントと全く異なる考え方です。

選択肢5. 障害のある人が、医学的リハビリテーションを受ける。

×:誤りです。

 

リハビリテーションの結果、ストレングスが強化され

エンパワメントにつながることはあり得ますが、

エンパワメントは医学的、身体的なことだけでなく、

精神的、社会的側面も含まれるので、

誤りとなります。

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